アカデミック・ハラスメントとその周辺

アカハラに遭わないために/遭ってしまったら学生はどうするべきか、アカハラと言われないために教員はどうするべきか、アカハラに対して大学はどうするべきかなど。  

アカハラを訴えたいがどうしたらいいか(書きかけ)

時々アカハラを(法的に/大学に)訴えたい、という内容の相談を受けます。

以下に簡単にまとめます。

アカハラを法的に訴えたい場合

僕は法的な訴えをしていないので後者には具体的にお応えできませんが、法テラスや無料法律相談、所属大学の法律相談部への相談が考えられます。また、都道府県の人権擁護委員会への相談も行えます。(https://twitter.com/i/moments/886525227265474560)

さらに、法務局に対して人権侵犯被害申告を行うことができます。(https://twitter.com/i/moments/883528457472180224)

ハラスメントの判例や具体的な手法などは、『ハラスメントの事件対応の手引き』第二東京弁護士会両性の平等に関する委員会編(2016) 日本加除出版に記載されています。参考にしてください。

(https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%AE%E6%89%8B%E5%BC%95%E3%81%8D-%E5%86%85%E5%AE%B9%E8%A8%BC%E6%98%8E%E3%83%BB%E8%A8%B4%E7%8A%B6%E3%83%BB%E5%91%8A%E8%A8%B4%E7%8A%B6%E3%81%BB%E3%81%8B%E6%96%87%E4%BE%8B-%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E4%BC%9A%E4%B8%A1%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%B9%B3%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A/dp/4817843632)

 

また、教員間のアカハラに関してですが、法的手段についてはこちらのブログが参考になります。(https://academic-harassment.mixh.jp/)

 

アカハラを大学に訴えたい場合

 (まだ書きかけ)

・(僕の元所属と同じ)九州大学で、アカハラに遭っているように思う。ハラスメント相談室を利用したいが情報が漏れてしまわないだろうか

  (https://peing.net/ja/q/b9d2c08c-3ba3-4c62-89af-3a50c61e97ce)

 

また、教員間のアカハラに関してですが、こちらのブログのアカハラの解決に向けてという記事は、アカハラを訴えた際のステップや大学の対応について参考になります。(アカハラを法的に訴えたい場合で紹介したブログと同じです)

(https://academic-harassment.mixh.jp/)

 

アカハラに遭ったがどうしたら良いか

アカハラに遭ったがどうしたら良いかという相談を受けることがあります。これについてお答えします。

「これはアカハラか」という相談については以下の記事を参照してください。

(http://s5111011918211481.hatenablog.com/entry/2019/07/07/150331)

アカハラを訴えたい」という場合は以下の記事を参照してください

http://s5111011918211481.hatenablog.com/entry/2019/07/07/193646)

アカハラに遭ったがどうしたら良いか

 どうすれば良いかについては、僕は常に「逃げる」を一番の選択肢にするべきだと考えています。アカハラと疑われる事例に遭遇した場合、精神的にかなり追い込まれるため、心身の安定を図ることを第一に考えるべきです。

 少しでもよいので、できるだけ対象から離れてなにも考えないようにして休んで下さい。それが短期的にせよ長期的にせよ、逃げる、が万能の解決策です。

キャリアを捨てたって自分の身が守れれば良いという考え方もあります。自分の心身を考えるなら、少しでも楽になれるならそれを選ぶべきです。

 それから、あなたを知っている人に対して、研究室の環境について相談してみてください。いまの自分の状態(どういう目に遭っているのか、どの言動をどういうふうに感じたかなど)を伝えて、自分の感情と精神状態を整理し、その環境に対する客観的な感想を聞くと良いです。相談する人は、自分が信頼でき且つ情報がもれない人であれば良いでしょう。特にアカハラ的言動をとる人間は他者に対して罪悪感を抱かせることに長けているように思います。僕の場合もハラスメントだと疑うようになったのはかなりあとになってからでした。そういう環境にある人は自身環境の悪さをあまり自覚できず、無理に耐えて悪化しがちです。相談することで、精神状態を整え、自分で自分を責める感情を自覚することができるようになると思います。

 

 僕は相談を求めてきた方に対して責任を負いようがないので、無責任なことしか言えません。なので、こういう消極的な手段を勧めます。そうでなくても、アカハラを研究室の外部に相談して解決するかどうかは怪しく、悪化することすらよく聞きます。そのため一番の解決策として、「逃げる」を推奨しています。

 

これはアカハラか/どうならアカハラの認定がされるのか

アカハラであるかどうかの判断を、僕に求められることが時々あります。

しかし、僕はアカハラかどうかという判断はしません。申し訳ありません。理由は記事末を参照してください。

 判断はしない代わりに、相談内容についてどういう感想を持つかの他、どういった対応ができるかどうするべきかの対策といったことはお伝えできます。もし、悩んでいる場合は、僕のメール(saxonadler[@]gmail.com)や質問箱(https://peing.net/ja/giugno_june)にメッセージを送ってください。できる範囲でお答えします。

 また、僕の質問箱から関連した内容を抜粋します。相談したい方がいればご参照ください。いずれの質問にしてもアカハラかどうかの判断はしていませんが、相談された環境に対する、僕の感想も参考になると思います。

・ 教授の機嫌のムラが激しく、恫喝や単位を立てにした脅しがある

   (https://peing.net/ja/q/39f1f80e-69f5-4641-9c1c-2a2911aa96aa)

  (https://peing.net/ja/q/7ccf7a40-7341-43b1-8265-4c784a227d95)

・教授から時々心無い言葉を受ける/アカハラはどのような状態で認定されるのか

  (https://peing.net/ja/q/ed7c4bbb-6534-49b2-8fb2-26bf223c47e0)

 

 以下の回答は短いですが、自分の精神状態を自覚し、自分を責めるようなことを考えなくても良い、ということを伝えようとしたものです。ハラスメント的言動を行う人間は、他者に対して罪悪感を抱かせることに長けているように思います。僕の場合もハラスメントだと疑うようになったのはかなりあとになってからでした。そういう環境にある人は自身環境の悪さをあまり自覚できず、無理に耐えて悪化する話はよく見聞きします。

・知識の無さを指導教官からバカにされるが、自分は知識が薄くできが悪いのでアカハラかどうか悩んでいる

  (https://peing.net/ja/q/a59335db-7361-40d4-a03e-2a4fbd995cd8)

アカハラなのか単に教授がモラルが無い人なのかわからない

  (https://peing.net/ja/q/9a61e877-9341-42b8-abe2-81a0eba01443)

 

またアカハラに遭ったときにどうしたらよいかという相談も同時に受けることがあります。

この記事(http://s5111011918211481.hatenablog.com/entry/2019/07/07/181156)を参照してください。

 

 

判断をしない理由は以下の通り。

①僕自信がアカハラの専門家でなく、単なる学生でしかない。
②連絡をとってきた相談者の方一人だけの話では、客観的に判断できない
アカハラを認定するのは相談者の所属機関であるため、第三者の僕にその権限はない
アカハラが疑わしい言動がどれほど常識から外れていても、所属機関がアカハラと認定するかどうかは保証できない(それ以前に受理される調査されるかという前段階も踏めるかすら疑わしい)

法的に問題がある行為でもアカハラだと認めない場合もあります(https://togetter.com/li/269850)。僕が見聞きした範囲では、アカハラは認定どころか調査すら行われない場合が多いです。(僕が特殊な例だけを選んでフィーチャーしている可能性はありますが)

また相談した事実が漏洩しより悪化するという話も時々聞くので、相談することに慎重になるべきだとも思います。

⑤上記の理由から、僕が軽率にアカハラであると断定してしまうことで、僕への相談者が訴えた場合に、(相談者が報復を受けるなど)悪化する場合が考えられる
アカハラという語の定義自体が法的にも大学間でも定まったものではない
アカハラの訴えをした後、受理→調査→処分の段階を無事に踏めても、当初の訴えより相当矮小化されることが考えられる(僕の場合が端的な例です)

 

 

 

FAQのタグについて

質問箱(https://peing.net/ja/giugno_june)やaskに、

似た質問が多々くるようになりました。

他の人が同様の疑問を持った際に参考にしてもらうためにFAQのタグでまとめておきます。

記事の内容は、質問箱やaskの内容を流用しているので、一般に成り立つとは限りません。できるだけ広い範囲の事例に対して適用できるような内容にしたつもりです。

(まだ、時系列や公開資料を整えてないので順序が逆な感じもしますが、とりあえずは)

僕の訴えていたハラスメントが認定されました

僕の訴えていたハラスメントについて、2019年3月に大学からハラスメントを認める内容の書面を受け取っていました。
この度処分が公表されニュースに成っていたのでここにのせておきます。

元url: https://r.nikkei.com/article/DGXMZO46112470U9A610C1ACYZ00
魚拓:
【魚拓】九大男性教授、アカハラで戒告 学生発表中にスマホ: 日本経済新聞

f:id:s5111011918211481:20190707140709p:plain
スクショ


2019年6月15日現在、これ以外のニュースもプレスリリースもなく、僕に伝えられている情報も、ニュース以上のものは有りません。

(追記:多々不満な点があり、今後これを主張していきます。この記事以降の騒動についてもまとめます。)

申立書テンプレート

0. テンプレートについて

 大学/研究機関にアカデミック・ハラスメントを申立てるに当たっては、ほとんどの場合申立てた側が、申立内容を自分で記入する必要が有ります。たとえ、そのアカハラがどれほど悪質で客観的に見ておかしくても、大学/研究機関は申立をする側が申立書を提出するまでは動くことはありません。僕が申立書を書いた際は、メインの書類に経緯,ハラスメントの分類,申立内容のテンプレート,および申立内容を記載し、さらに関係者リストとメール等の参考資料を添付しました。申立書を大学/研究機関に提出しようと考えている方の参考になればと思い、このページでは僕の書いたテンプレートと記入例を掲載します。

 僕の場合、記載した内容と添付資料の数が100近かったため、記載内容と添付資料について申立書のテンプレートを作成し通し番号を振って管理出来るようにしました。さらに個々の事例についてどういった内容のハラスメントであるかを大学のハラスメント規定に従い、例えばn番は身体接触を伴うセクハラである等の形で明示しました(ハラスメント規定参考: アカデミックハラスメントのタイプ分け - アカデミック・ハラスメントを巡って)。

 

1. 申立内容テンプレート

申立内容凡例

番号

日時yyyy/mm/dd 

状況: 

相手: 

関係者: 

添付資料番号: 

出来事: 

出来事を受けて感じたこと及びそれによる不利益:

 

テンプレートに示してある項目の詳細は以下の通り。

番号: 申立内容の通し番号

状況: その内容が起こった場所や前後関係

相手: 記載内容のハラスメントの対象となった人物(自分に対して以外のハラスメントも多く記載したため)

関係者: 上記相手を含む記載内容のハラスメントを見聞きした人物(調査の際の利便性の為)

添付資料番号: 別資料として添付したメール画像等の通し番号

出来事: メインとなるハラスメントの内容。極力形容詞は廃し客観的な内容を心がける

出来事を受けて感じたこと及びそれによる不利益: 上記の出来事に対しての主観的な内容(気持ち的にはこちらがメイン)

 最後の二つの区別は、出来事の客観性を担保した上で、そのときの僕の感情を尊重して研究室の実情を調査者に知ってもらえた方がいいという、ハラスメント相談室の方の助言によります。非常にありがたいアドバイスでした。

 

2. テンプレートを元にした記載例

・名前は適宜アルファベットまたは白抜き

・添付資料のメールについては以下参考

(・https://twitter.com/giugno_june/status/866584427274551296

https://twitter.com/s51110119182114/status/835737876448960512)

 

番号 2

日時: 2014/01/31前後及び申立人研究室配属後

状況: 研究室のメール連絡、及び申立相手教授室における卒業論文指導において

相手:X(学部4年)

関係者: Z助教授, a秘書,    現     大助教授 以上Cc,

       修士1年(当時)他 以上Bcc

添付資料番号:1~3, 47~55

出来事:

学部4年(当時)だったXの卒業論文指導において

態度が慇懃無礼なためこれ以上指導をしないと本人の前で罵倒,恫喝を行った。
再度指導を求めて教授室に訪れた当該学生に対して、指導を行わないといったのに食い下がってきたお前の根性は女々しいと伝えると称して”女々しくて”(ゴールデンボンバー)を繰り返し掛け続け、無視をした。また、指導放棄を行ったことを研究室(Cc:Z助教授,a秘書等,Bcc:学生)にメール(資料1~3)で送信した。

 また、当該学生が、   大学大学院の    研究室を受験する際に、   教授に対して当該学生を落とせというメールを送った事を公言している。(資料47~55は申立相手方がそのメールを一部改変引用した上で研究室学生に注意喚起として送ったもの。メール自体は未掲載)

 さらに博士学生の出来が悪いという揶揄を、研究室の他の学生に送ったメール(資料2下部)中でしている。

出来事を受けて感じたこと及びそれによる不利益:

申立人はこの当時研究室に配属されていなかったため、この際のメールは直に受け取っておらず、この出来事については又聞きしたのみである。配属後飲み会の席で、ふと海外の大学院に行くのも進路としては良いのではないかと発言した際、そんな事は申立相手方の耳に入ると大変だから言うな、考えないほうが良いなどと周囲から血相を変えて言われ不思議に思っていた。のちにこの画像のメールを見て、この件についての話を聞いて納得するとともに抑えつけられるような不快な気分を受けた。この研究室ではうかつなことは言えないという印象を持った。またこれに関連して秘書のaさんが申立相手方にXさんに対する攻撃がやりすぎだと泣いて言っていた話や、他の学生数人(R、O等)が外部大学院進学について申立相手方教授に相談に言った際まともに相談に乗ってもらえず諦めた話などを聞いた。

資料には未掲載だが、他大学の教授(   教授)に対してXさんを落とせという内容のメールを送っており、これは   大学就業通則の 条に反する重大な件だと考えている。この件に関して関係した教員が口を噤んでいることも全く理解できない。このメールに関してはaさんとCさん,Eさんから申立相手方からのメールで受け取ったと聞いた。自分の知る限り現研究室メンバーの中でこのメールの存在を直接知っているのは前記の4人のほかZ助教と  さんのみである。

 

アカデミックハラスメントのタイプ分け

 

0. アカデミック・ハラスメントのタイプ分けをする意味

(1) 客観性の担保

 僕が知る限り、アカデミック・ハラスメントを大学/研究組織に訴える際は、被害者側に対しての聴取のみで受理してくれる組織はほとんど無く、必ず訴える側が書類の形で被害内容をまとめる必要があります。しかし、なんとか自分でまとめてられても、自分が問題視している内容を大学組織が軽視し、結果的に被害が矮小化される場合も良く見聞きします。そのため、どの問題行動がハラスメント規定のどの内容と見なせるのか参照し具体的に示しておくことで、大学/研究組織に対する牽制も出来、さらには有る程度客観的な意識を共有できるのではないかと思います。

 さらに、ハラスメント下にいるとヤバい言動について鈍くなり、これらを看過してしまうことが良くあります。こういったタイプ分けから、この言動が悪かったんだという事を再認識しておくことで、自分でハラスメントを矮小化することを避ける事が出来ます。

 また、これをしておくことで、仮に訴えのなかで大学/研究組織にハラスメントだと認められない内容があった場合、その組織のハラスメント規定を参照して何項にこう違反しているのではないか、という意義申立を速やかに行う事も可能です。

(2) 負担の軽減

 被害内容を整理して行く過程では、当然かなりの負担が生じます。僕の場合、自分の見聞き/受けた言動が多く、加えて内容もかなり多岐にわたっていたため、申立内容をまとめるに当たってかなり混乱していました。さらに、自分の見聞き/受けた言動がハラスメントなのかどうか、もしかしたらいちゃもんに思われるのでないかなどでもとても悩み、これらの点で大変苦労しました。

 そのため、公的な規定や以下のようなガイドラインを利用することで、比較的軽い負担で自分の体験を整理し、さらには自分で認識していなかったハラスメントまでをまとめることができるのではないかと考えます。

 僕が大学に提出した申立書では、○年○月○日恫喝, ○年○月○日恐喝等、個々の申立内容に通し番号を振り、大学のハラスメント条項をコピペしこの条項のどこに何番が当たるかを記載しました。

(例・指導の際に、怒鳴りつけたり、物を叩くなどの威圧的な言動を繰り返す。 番号2,3,44他)

(3) 事例の集積とコンセンサスの醸成

 このHPの目標として、国内のアカデミック・ハラスメントの事例の集積とそれに対するコンセンサスの醸成を目指しています。また、それに付随して、アカデミック・ハラスメントを大学/研究機関に申立するに当たってのひな形と、個々の事例から帰納的に導いたアカデミック・ハラスメントについてのガイドラインを適宜更新しつつ提示したいと考えています。

 1. セクシャル・ハラスメント以下では、大学にハラスメント申し立てた際記載したタイプ分けを骨子にして、いくつかの機関のハラスメント規定と書籍を参考に整理したものを提示しました(参考文献等は記事末尾)。これを元に、僕以外の複数の事例についてもこのガイドラインの何に当たるかを整理することで、分野による傾向やタイプをまとめられるのではないかと考えます。また、今後僕の事例を元に個々のガイドラインに対応する内容を公開していくつもりです。これによってアカハラを知らない方にアカハラについてより具体的に知ってもらい、またアカハラに遭っている方には僕の例を通して自分のハラスメントがどのような位置づけにあるかを把握してもらいたいという目論見もあります。

 何人かの方から、アカハラに対する申立書等を公開したい旨の話を伺っています。それらをどの様に扱うかは慎重に考えますが、それらもこのタイプ分けに当てはめることで、より多くの事例を俯瞰して考えられるようになればと思います。また、今後仮に誰かがこのHPを参考に大学/所属機関に申立書を書く際には、ここで集められた事例を利用してもらえるようになるかも知れません。

 また、アカデミック・ハラスメントについては大学間で共通した対応や規定がほとんど無く、アカハラと見なされるグレーゾーンもかなり広いです。このためか、被害が矮小化されるケースの他、教員が虚偽のアカハラの訴えで被害を被った例も散見します。(宮崎大学, 山形大学, 福岡県立大学の例https://twitter.com/giugno_june/status/903111721669337088

このほか岡山大学薬学部, 金沢大学の例など)

ここで複数の事例を元にガイドラインをまとめる事で、こういったグレーゾーンの幅を狭め、さらに色んな人の間でそのコンセンサスを共有することが出来るのではないかと望んでいます。

 

 ハラスメントに対してのコンセンサスを醸成するに当たっては、個人的にはより多くの情報と、何より意見が欲しい。急いで作ったのでカバー出来てない所も多いはず。こういうケースもある、こういうのは行き過ぎだけどこの場合は問題ないという指摘や批判はとても欲しい。こういう意見が、僕のような学生の側からだけで無く、教員や職員の方からも出て議論が活発化して欲しい。教員から学生へのハラスメント以外にも教員から教員へのものなどもまとめることで、現行の制度上の不備の指摘や、ハラスメントに対する意識を高める事になると思う。

 

 以下、ガイドライン

1.セクシャル・ハラスメント

(1) 性的な言動、ヌード写真などを掲示するなどして、修学、就労、教育又は研究環境を悪化させるもの

・相手が嫌がっているのに、性的な冗談を繰り返したり、性的経験を話すよう強要する。

・自身の性的な価値観を押し付ける。

・特定の個人の性に関する根拠のない噂を流す。

(2) 性的役割分担意識に基づく差別的な言動をするもの

・性的な魅力を服装や振る舞いにおいて求める。

・「女性は・・・」、「男のくせに・・・」などジェンダーに関するステレオタイプ的な発言をする。

・飲み会の席などでお酌や、カラオケのデュエットをすることを強要する。

・研究や仕事の指導において、つねに女性より男性を(もしくは男性より女性を)優先する。 

 

2.研究指導上のハラスメント

(1) 修学・教育上の権利の侵害

・教員が特定の学生に対してだけ研究指導を放棄する、もしくは、過度に厳しく指導する。

・学生の研究指導をする際、理不尽な指示を繰り返す。

・ゼミやセミナーなどの人前で罵倒したり、「君はいくら言ってもつかえないね」、「無能だ」など、人格否定や人権を侵害するような発言を繰り返す。

・正当な理由なしに、教育的指導を拒否し、修学に支障をきたすほど指導を行わない。

・指導の際に、怒鳴りつけたり、物を叩くなどの威圧的な言動を繰り返す。

・常識的に不可能な課題達成を強要する。

・ゼミや中間発表会における発表を拒否し研究活動を妨害する。

 

(2) 進路(進学・卒業・就職)の妨害

・学生の卒業,就職の妨害をする。正当な理由なく単位を剥奪したり与えないなどをほのめかす。

・「従わなければ卒業させない」などと脅して、不当な要求をする。

・本人の意思を無視して退職・退学を強要する。

・進学や就職に関して、不当な扱いをする。

・個人的な感情から、奨学金等の申請に必要な推薦書を書くことを拒否する。

・他の大学院を希望しても、受験を阻止や妨げる言動をする。

・指導教員の変更を希望した際に、それが正当な理由によるものであり、制度上も妨げる理由がないにもかかわらず、許可しなかったり妨害したりする。

(3) 研究上の権利の侵害

・正当な理由なく、不利なかたちで論文著者名の変更や、研究チームから除外を行う。

・正当な理由なく、実験機器や試薬等の利用を制限する。

・深夜、休日まで長時間にわたって極端に拘束し、研究を押し付ける。

・発案者の了解なく、未発表の研究を横取りしたり、他の者に行わせるなどする。

・研究発表活動(論文、学会発表等)を不当に制限する、もしくは、健康上・経済上の負担を無視した要求をする。

・学位審査の要件を満たしているにもかかわらず、不当に審査に応じない。

 

3.パワー・ハラスメント

(1) 言葉の暴力や嫌がらせ

・「バカ」「やめろ」「おまえなんかいてもいみがない」「役立たず」等の人格を否定するような発言を繰り返す。

・些細なミスを、人前で大げさに非難する。 

・不必要に怒鳴りつけたり、暴力的な振る舞いをする。 

・人事上の権限をほのめかし、不利益を与えるなどの言動をする。

・特定の相手にだけ冷たく当たったり、人前で侮辱する。 

(2) 不当な業務命令や評価

・業務を遂行する上で必要な情報をわざと与えない、もしくは業務に支障が出るほどに指示を遅らせる。

・指示を仰いでも無視したり、必要な説明を行わないなどの嫌がらせを行う。

・達成不可能な期限を設定する。

・極端に長時間働くこと及び休日出勤を強要する。

・気に入らない相手に恣意的に不当な評価を行う。

・正当な理由なく、仕事をさせなかったり、仕事を妨害する。

 

4. その他のハラスメント

・職務上知り得た個人情報や、事実無根の噂を流す。 

・自分の私生活や私的な活動への協力を強要する。 

・掃除や雑務を特定の個人だけに集中してやらせる。 

・不正行為に加担させる。

・研究室内で、特定の学生を排除したり、差別的な発言で傷つける。

・病気に対する理解がなく、無責任な発言や差別的な扱いをする。

・不当な仲間外れ、いじめなどをする。

・飲み会の席で、飲酒を強要する。 

 

 

5. 参考文献・URL

弁護士法人 飛翔法律事務所編(2014) 『キャンパスハラスメント対策ハンドブック』経済産業調査会.

第二東京弁護士会両性の平等に関する委員会編(2016) 『ハラスメントの事件対応の手引き - 内容証明・訴状・告訴状ほか文例』日本加除出版.

杉原保史(2017) 『心理カウンセラーと考えるハラスメントの予防と相談 - 大学における相互尊重のコミュニティづくり』北大路書房

北仲千里・横山美栄子(2017)『アカデミック・ハラスメントの解決 - 大学の常識を問い直す』 寿朗社.

"規則・資料等". 東京大学ハラスメント相談所. http://har.u-tokyo.ac.jp/ , (参照 2018-09-25)

"ハラスメント防止ガイドライン". 一橋大学https://www.hit-u.ac.jp/harassment/pdf/guideline.pdf (参照 2018-09-25)

 

・ハラスメントのガイドラインについて、参考にしたものの発行や公開に関わっている多くの大学で、その先進的な取り組みにも関わらず、相当悪質な事例に対して軽い処分を公開しているのは、とても残念に思います。