アカデミック・ハラスメントとその周辺

アカハラに遭わないために/遭ってしまったら学生はどうするべきか、アカハラと言われないために教員はどうするべきか、アカハラに対して大学はどうするべきかなど。  

ハラスメントが発覚,処分されない理由

 

コンプライアンスの問題

配属や小講座制の仕組みの問題

  • 学部生が研究室に配属されるに当たって、その専攻内で研究室ごとにある程度の人数が配属される必要がある。そのため如何に評判が悪くてもその研究室には学生が継続して入ってくるためアカハラが継続される。

F太 (@fta7) | Twitter

https://twitter.com/fta7/status/852718078274260992

事務等責任系統の仕組みの問題

https://twitter.com/toruoga0916/status/906778283009867776

そもそもは専門性の問題。法的な意味でも、教育・労働問題という意味でも、人間関係のコミュニケーションという意味でも専門的知見を持っているわけではない教員が部局のローテーションで「ハラスメント委員」とかやってるのがおかしい。素人が判断してるのと同じだから。そりゃあ揉み消し委員会になる

https://twitter.com/giugno_june/status/906797876583424000

ほんとにその通りで、回り持ちで大学教員がハラスメント委員をやってるので、専門知識もない、ノウハウも蓄積されづらい、客観性あるのかも分からない、そもそもハラスメントやるような人間が委員会に居れば漏洩など二次被害もでる。 このシステムに改善を求めても教員の利益には繋がらないし。

https://twitter.com/giugno_june/status/906767379652263937

不祥事が出たら大学執行部から責任問われて怒られるなら、そりゃ学科や教員側も隠した方が簡単だしお得。 アカハラを認めて処分することが評価に繋がるとか、少なくともマイナスの評価に繋がらなければ良いんだろうけど、不利益になるものを自分から認めるほど高潔な人は居ない。

 

その他

https://twitter.com/giugno_june/status/848386059008229377

過払い金請求とかブラック企業みたいに、解決で金が出てくるわけでもないから、弁護士でもこんな案件に積極的に関わりたいと思う人は少ない印象はある。 内部での解決ではどこも甘い感じもする。

https://twitter.com/giugno_june/status/848390085426896896

何より所属組織や分野全体が腐っていることも考えられる。 周りの教授陣で庇い合われちゃあたまんないよね。 この前のメールも、他の大学院にいくと学生が伝えてから、行き先の院のPIにその学生を落とせっていう内容のメール送ってるからねうちのボスは。

https://twitter.com/giugno_june/status/848389194128826368

就職,進学,学位取得に差し障りがあるという点でも、名前を出すことで報復を気にするという点でも匿名であることは必要なはず。

https://twitter.com/giugno_june/status/848441729741078528

RTまじこれ 申し立てする側にメリットが全く無い。 時間とリソースを奪われるだけ。 大学側は補償もしねぇだろうしな。 保身に走るそぶりを見せたら外部に漏らそうかほんまに。

https://twitter.com/giugno_june/status/849335066928926720

今年院進を蹴った後輩や僕などは厳しくてブラックと言う情報を聞いたうえで、教授の話を聞いて研究室を選び、それでもリタイアしました。 リタイアせずに残る人も居ますが、自分の事を考えると噂があっても承知で入る人はいるだろうし、その分耐えようとするのでダメージが大きくなるとも思います。

https://twitter.com/giugno_june/status/849335893487792128

アカハラを訴えることに対して不毛だって言うのは、どう考えても何もせずに他の研究室に逃げた方が個人にとって得だから。 ただ、それだと絶対にアカハラは後輩に引き継がれるし、悪い噂が広がろうが、その研究室に入らざるを得ない人は 僕の分野では一定数必要なんです。

https://twitter.com/giugno_june/status/849550939690340353

なによりも訴えることでそれに吸いとられる生活リソースは大きなものになるので、解決するかどうかにか変わらずインセンティブは非常に小さい。 むしろ告発して名前が知られる上に、相手からの報復のリスクを考慮すると大きくマイナス。

https://twitter.com/giugno_june/status/850185970217500672

まさにこれですね。 正直苦労して大学の教職まで来れるような人に訓戒などで人格を直してもらえると思っているなら、頭がお花畑。 長年に渡ってアカデミアの世界で生き残りながら凝り固まってきた性格です。実績も地位も手に入れているのでこのやり方で正解だとおもっているでしょう。

https://twitter.com/giugno_june/status/850586932111220737

アカハラの問題点は、大学側が研究業績と同じくらい教育を重視していなければならないのに、後者を蔑ろにしているところ。本来大学側は学生がブラックに使い捨てられていないかをラボ外から自発的に監視,公開する必要があった。大学ランキングなどにうつつをぬかしているばあいではなかった。

https://twitter.com/giugno_june/status/850587899615559681

で、現状省みてみるとどう考えても日本の大学の研究における競争力は尽きつつある。社会の目がそちらにいっていて、教員側も事務作業に疲弊している状況で、こういった教育側の問題が大きく取り上げられるはずもない。 正直大学にアカハラを自分から認識する力も解決する体力もあるように思えない。

https://twitter.com/giugno_june/status/850585803604361216

教員の採用基準で人格が重視されてない以上、破滅的な人が狭い研究室の中で権力を持つことを防げないんですよ。院内部でもそんな人間をバッサリ排除できる自浄作用を持っていない。 だから、独立した委員会などで外部から監視して、学生の休学等が何度も重なったら無条件でアウトにする仕組みが必要。

https://twitter.com/giugno_june/status/852422526000955392

お世話になってるカウンセラーの先生に、 "以前はアカハラじゃないかってそれとなく聞いても、いや自分が悪いんだって言ってた"(意訳) という事を言われた

 

被害者側の問題

通報窓口を誤解しているせいで、正しい部署にハラスメントが伝わらない。(ハラスメント相談室ではなく、カウンセリングセンターで相談するなど)

例えばカウンセリングセンターは守秘義務を守らざるを得ず、相談室に察知されない場合がある。加えて相談したという事実を被害感情からクローズアップしてしまい大学に認知されなかった事と考えてしまう。

 

下のyahoo知恵袋の相談がこの場合の端的な問題を示している。

大学でアカデミックハラスメントにあいました。 事務方、学生部と相談... - Yahoo!知恵袋

このYahoo知恵袋の例では、教授会でハラスメントの判断をすると受け止めているようだが、実際は殆どの大学でハラスメントの判断は、別の部署の教員複数による独立した委員会が行う。

自分の大学では教授には弁論の場が与えられるが、これも委員会の聴取の際で教授会ではない。一方、懲戒としてどの処分が妥当かを考えるのは教授会であるため、こういった誤解が生じると考えられる。

また、事務と教授は、アカハラをした教授とは同僚であり、仲間意識があると思います。という主張には首を振る教員がほとんどだろう。

 

・ハラスメント相談室の役割が学生に周知されていない

・学生のリサーチ不足

・調査、処分の判断等のプロセスを担う部署がバラバラである

が考えられる。

特に最後のものは、

同じ大学の複数の研究科で起きた同じ内容のハラスメントに一貫しない処分が下される

結論が出るまでに年単位以上の時間がかかるため、迅速な対応,救済が行われにくい

という問題の根になっているように思える。